伊方原発事故対策でヨウ素剤備蓄開始 八幡浜消防本部と市立八幡浜病院
八幡浜・大洲圏域災害医療対策会議の2016年度第1回会合が11日夜、愛媛県八幡浜支局であった。四国電力伊方原発(伊方町)での重大事故発生時に職員が迅速な対応を行うため、八幡浜地区消防本部(八幡浜市松柏)と市立八幡浜総合病院(同市大平)で9月から甲状腺被ばくを抑える安定ヨウ素剤の備蓄を始めたことが報告された。
今年2月に八幡浜地区消防本部の職員106人を対象に行ったアンケートでは、81人(76.4%)が原発事故時に安定ヨウ素剤の服用を希望した。住民へのヨウ素剤の事前配布は原発から半径5キロ圏に限られ、大半の消防職員も事故時には住民と同様に一時集結所などで安定ヨウ素剤を受け取ることになる。そのため、職員の迅速な災害対応に結びつけようと本部内に1000錠の備蓄を始めた。
職員384人への調査で303人(78.9%)が服用を希望した市立八幡浜総合病院でも、同様に1000錠の備蓄を開始。越智元郎副院長は「院内に安定ヨウ素剤を備蓄しておけば、事前に問診しておくことで職員の速やかな服用が可能になる」と話した。