伊方原発再稼働問題 県管理委 「審査は妥当」
愛媛県伊方原発環境安全管理委員会は1日、四国電力伊方原発3号機(伊方町)について原子力安全専門部会が国の原子力規制委員会の審査を「妥当」と判断した報告書を中村時広知事に提出した。中村知事は、耐震工事が完了すれば「現段階の最新の知見に基づく安全基準はクリアする」との認識を示し、現地調査を管理委に要請した。
再稼働の是非の判断に関し中村知事は、重大事故などに最終的な責任を持つという安倍晋三首相の意思表示など国に要望した8項目への回答がなく、県議会や周辺市町の議論が終わっていない点を挙げ「まだ聞かなければならないことがたくさんある。白紙から一歩も出ない」と述べた。
国に対して中村知事は「最悪の状況が起こった場合、四電や県だけでは責任の範疇(はんちゅう)を超える。起こらないよう最大限努力するが、最悪への構えとして最終的な責任は国が持つという言質は取らなければならない」と強調した。