県警が伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の7月下旬の再稼働を見据えて周辺の町道と県道で予定している通行規制に対し、再稼働に反対する団体などでつくる伊方原発再稼働阻止実行委員会(斉間淳子代表)や県議ら約20人が15日、県警本部を訪れ、集会の自由を侵害しているなどとして規制撤廃などを申し入れた。
 県警は庁舎管理権を理由に、申し入れ時の取材を認めず「多数の車両が乗り入れると路肩などの駐車スペースがなく、混乱する恐れがある」と規制理由を説明した。
 警備課によると、規制は、再稼働の前後など集会参加者の増加が見込まれる日に実施。国道197号から原発に向かう県道と町道の複数カ所で検問を行い、車両の乗り入れを制限する。徒歩などは規制せず、人員輸送のための車両は駐車できないことを説明して通行を認め、高齢者や障害者には配慮するとしている。
 実行委は県警本部長宛に申し入れ書を提出。石川稔▽田中克彦▽福田剛▽村上要▽渡部伸二―の5県議は連名で本部長と県公安委員長宛に申し入れ書を提出した。
 同課は、団体側からは規制撤廃などについて回答を求められたとし「内容を検討し、真摯(しんし)に対応したい」としている。