愛媛県今治市の大島(吉海町、宮窪町)で16日、200年以上の歴史を誇る島内八十八カ所と番外三札所を巡る島四国が始まった。大勢のお遍路さんが訪れ、住民は心尽くしのお接待でもてなした。
 島四国は1807(文化4)年に地元の医師や修験者らが開創。全行程約63キロを3日間の日程で巡る。
 16日は早朝から、起点となる44番札所十楽庵(吉海町臥間)に、白装束のお遍路さんが到着し巡礼を開始。各所で、お茶やお菓子などが振る舞われた。
 伊予大島准四国霊場会によると、近年、車での巡礼が増加。お接待側の高齢化も進むが、伝統を守る試みも始まっている。島内の僧侶が先達となる「歩きへんろ」のほか、18日には大島中学校の生徒が遠足として約19キロを歩くという。