愛媛県伊予市は2日の市議会全員協議会で、2013年12月に完成した伊予市港南中学校の体育館の外壁タイル約710平方メートルのうち約239平方メートルに浮きやはく離があったと報告した。市は、施工業者の施工ミスとしており、業者負担で全面張り替えをしている。
 市都市住宅課によると、体育館はプールや駐車場、運動場などに面する。15年7月28日に港南中の職員からの連絡で判明し、タイルの落下を防ぐ防護ネットを設置するまでの4日間、プールの使用を中止した。タイルの落下などはなかったとしている。
 同課によると、松山市のタイル施工業者が13年8月から工事。浮きやはく離を防ぐシーリング材をタイルの継ぎ目の下地まで充てんしていなかったため、温度変化によるコンクリートなどの膨張や伸縮を適切に吸収できなかったとしている。
 伊予市によると、施工計画を改めてタイルの全面張り替えを行っており、3月末に完成予定としている。
 伊予市の調査に対し、元請けで共同企業体の一宮工務店松山支店(松山市)と西岡総合建設(伊予市)、監理の綜企画設計松山支店(松山市)は連名で「はく離は技量不足が原因と判断している。多大な迷惑を掛けてしまい大変申し訳ない」としている。