1997年に起きた神戸連続児童殺傷事件の加害男性による匿名の手記「絶歌(ぜっか)」の出版に関し愛媛県教育委員会は24日、県立図書館(松山市堀之内)では図書の選定基準に基づき手記を購入しないと明らかにした。市町立図書館での購入はそれぞれの判断に委ねるとしており、今治市は1冊の購入を決定。松山市など複数の自治体には住民から購入を希望する声が届いているという。
 県教委によると、県立図書館は文学作品の選定基準を「定評ある文学賞受賞作品」とし、それ以外の小説や随筆などは原則、選定しないと規定。加害男性の手記については「(遺族への配慮などを)特別に検討したのではなく選定基準に照らし合わせた判断」と説明する。