文部科学省の前川喜平前事務次官が今治市で来年2月3日、学校法人加計学園(岡山市)の愛媛県今治市での岡山理科大獣医学部新設をテーマに講演することが13日分かった。二つの市民団体による実行委員会が開催する。前川氏は国家戦略特区での開学を「総理のご意向」と記した文書の存在を証言し、野党の国会での追及の契機をつくった。
 実行委は、学部誘致に関する行政手続きの積極開示などを市に求める今治市民ネットワークと、獣医学部誘致問題シンポジウム実行委員会で構成。地元県議、市議もメンバーで、実行委が前川氏に協力を打診して快諾を得たという。
 前川氏は、特区を担当する内閣府が文科省に獣医学部新設は「総理のご意向」「官邸の最高レベルが言っている」などと伝えたとする記録文書の存在を証言。新設の根拠が不十分なまま官邸の意向で方針が決定されたとし「行政がゆがめられた」と批判していた。
 講演会は「加計学園獣医学部問題を語る」と題し、別宮町1丁目の市公会堂で午後2時から4時半ごろまでの予定。入場無料で予約不要、定員約千人。問い合わせは実行委=電話090(9773)0249、090(8986)1157。