愛媛県今治市菊間町種の太陽石油四国事業所は7日、南海トラフ巨大地震を想定した総合防災訓練を関係機関と行い、油の流出や火災などに備えて連携を確認した。
 同事業所ではタンク99基に石油製品など約118万6千キロリットルを貯蔵しており、毎年訓練を行っている。
 今回は今治海上保安部や市西消防署菊間分署など8機関計約310人が参加。タンクや配管からの流出を防ぐため、損傷した防油堤に土のうを設置した。地震による液状化や津波で陥没した道路に鉄板を敷設する応急処置を初めて実施。海上で漏出した重油の拡散を止めるオイルフェンスの展張作業にも取り組んだ。
 諸原浩事業所長は「四国4県に石油製品を安定供給することと、災害時に施設の安全を確保して二次災害を防ぐ二つの役割を果たし、迅速かつ的確に初期防災活動を行えるよう、さらに訓練を積み重ねたい」と総括した。