米財団の「危機遺産」に認定された参籠殿(さんろうでん)の修復が進む愛媛県大洲市菅田町大竹の少彦名(すくなひこな)神社で15日、秋の大祭があった。修復は9割方終わっており、参拝した関係者らは、真新しい柱が組み込まれた参籠殿を感慨深そうに見上げた。
 修復実行委員会によると、外周部の柱を13本取り換え、破れた床も修理した。残すは屋根瓦のふき替えや壁の上塗りで、11月に完成する見通し。
 15日の大祭は参籠殿より少し上の山腹にある本殿で開かれ、寄付者ら約160人が参列。神事の後、謡曲や居合道の演武が奉納された。参列者は帰り道の参道で、参籠殿の修復工事を興味深そうに眺め写真撮影をした。