愛媛県内子町中川の三島神社にある県天然記念物「乳出(ちちで)の大イチョウ」が見頃を迎え、社や参道を黄金色に染めている。15日は神社で自治会によるイチョウ祭りが開かれ、人々は巨木に抱かれるように秋の一日を楽しんだ。
 イチョウは神社創建の712(和銅5)年に植えられたと伝わり樹齢約1300年。高さ約45メートル、幹周りは7メートル余り。幹から垂れ下がる気根の皮を煎じて飲むと母乳の出が良くなるという伝承から名付けられた。
 祭りでは、ギンナンを使った住民手作りの餅、せんべいなどのほか、手作りそばが販売され大人気。通りがかりのサイクリング客らが山里の素朴な味を満喫した。