10日の投開票まで18日間の選挙戦が繰り広げられている参院選。ラストサンデーとなった3日、晴天に恵まれた愛媛選挙区(改選数1)では、立候補した3人の陣営が最大票田の松山市や南予などを巡り、額に汗を浮かべながら懸命に支持を訴えた。
 政治団体・幸福実現党新人の森田浩二氏(56)は、松山市や松前町、伊予市の商業施設やスーパーを巡った。家計を握る主婦層に向けて消費税減税を訴え、ほかの候補者との違いを打ち出した。
 うだるような暑さの中でも、森田氏はネクタイを結んだまま。貿易会社や食品会社に勤めていた経験などから、財布のひもが固くなっていることが景気を悪くしていると分析。「消費税を8%から5%に引き下げ、やがて撤廃することで経済を復活させたい」と手を振って語り掛けた。
 自民党現職の山本順三氏(61)は、松山市の興居島から街宣をスタート。朝から肌を刺すような日差しが降り注ぐ中、集まった高齢者らに感謝するように腰を落として握手を重ね、「農業への支援をしっかりしたい」と理解を求めた。
 港周辺などでも街宣を重ねた後、市中心部で20代の有権者らを招いた「若者と語る会」に出席した。支持拡大へ声を張り上げるのではなく、「南海トラフ巨大地震に向け正しく恐れてほしい」と柔らかくアドバイスした山本氏。若者と並んだ記念撮影では顔をほころばせていた。
 無所属新人の永江孝子氏(56)は、大学生ら約20人でつくる「メガホンローラー隊」とともに、松山市中心部の商店街を練り歩き。学生らが「みんなで変えよう、一緒に変えよう」と投票を呼び掛ける中、「女性代表として頑張ります」などと訴えて回った。
 トレードマークの青いポロシャツに白いパンツ姿の永江氏は、噴き出す汗をぬぐう間も惜しみ老若男女と握手。信号待ちでも足を止めず駆け寄っていった。その後、宇和島市で来援した野党幹部と合流し、道の駅で声を響かせた。