6世紀後半に造られた愛媛県東温市の史跡「向井古墳」(同市樋口)が16日、史跡公園として市民らに開放された。開園式典には地元の北吉井小学校の児童ら約50人が参加し、古里の歴史を伝える遺跡の新たなスタートを祝った。
 向井古墳は直径約15メートルの円墳で、地域の有力者を埋葬したとみられる。2007年の発掘調査では、横穴式石室が良好な状態で見つかり、須恵器や鉄器などが多数出土した。
 市教育委員会が保存のために周辺約1500平方メートルを整備。古墳や出土品について解説する案内板や、車いす用スロープを設置したほか、古墳前は校外学習などで活用できる広場になっている。