四国電力は5日、作業工程が順調に進めば愛媛県の伊方原発3号機の原子炉を12日に起動し、再稼働させると発表した。13日には核分裂反応が安定して持続する臨界に達し、発送電開始は15日の予定としている。
 9月上旬に国の原子力規制委員会による最終的な検査を受け、通常運転を再開する見通しという。
 東京電力福島第1原発事故後、伊方3号機は2011年4月から定期検査のため運転を停止。12年1月には全3基が停止しており、伊方原発で原子炉が起動した状態になるのは約4年7カ月ぶりとなる。
 3号機の起動作業は、原子炉の核分裂反応を抑える制御棒を引き抜いて開始。約1日で臨界に達した後、蒸気タービンを起動させ、発電機と送電系統をつないで発送電が始まる。
 3号機はプルサーマル発電を前提としており6月下旬、プルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料16体を含む燃料集合体157体を原子炉に装填(そうてん)している。
 四電は当初、7月下旬の再稼働を目指していたが、3号機の1次冷却水ポンプのトラブルなどにより日程がずれ込んでいる。