四電「地震動評価に信頼性」 伊方差し止め仮処分申請 松山地裁・第4回審尋
愛媛県内の住民12人が四国電力伊方原発3号機の運転差し止めを求めた仮処分申請の第4回審尋(非公開)が12日、松山地裁であった。四電社員が裁判官に地震動の評価についてプレゼンテーションし、十分に地域特性を調査して信頼性のある基準地震動を定めているなどと訴えた。
四電によると、プレゼンで、原発敷地は地下深くまで揺れにくい固い岩盤であることを調査で確認しているなどと説明。活断層の長さなど事前の特定が困難な点は地震動が大きくなるような形で評価し、過去の地震で得られた知見も踏まえていると述べた。機器や配管は余裕を持って設計され、補強工事も行っているなどと安全性を主張した。
住民側弁護団は審尋後の会見で、過去の地震の知見を考慮する方法などが恣意(しい)的で「極めて不十分だ」などと指摘。11月2日の第5回審尋で住民側が再度プレゼンを行う。
伊方原発を巡っては、広島、大分の両地裁に住民が3号機の運転差し止めを求める仮処分を申し立てている。愛媛、広島の両地裁では1~3号機、大分地裁では2、3号機の運転差し止めを求め、住民らがそれぞれ提訴している。