愛媛県松山市和気町2丁目の和気浜緑地で14日、地元の和気小学校5年生を対象とした自然学習会があり、95人が県や市で絶滅危惧種となっている植物などを観察した。
 一帯ではかつて湿地が帯状に延び、海岸改良工事に合わせ埋め立てられる予定だったが、希少植物が複数見つかった。2011年に市が一部約316平方メートルをビオトープとして再整備。和気小は毎年、現地学習会を開いている。
 松山東雲短大の松井宏光名誉教授(植物社会学)がガイドを務め、湧き出した海水が淡水と混じる特徴や、「レッドデータブックまつやま」に記載されているシオクグやハマサジなどを紹介。
 動植物が絶滅する原因について児童から質問があり、昔は同様の場所が多くあったが埋め立てなどでなくなったと説明。「人が便利で住みやすくしようと川などを整備すると、生き物はすみにくくなる。大人になったらいい方法を考えて」と呼び掛けていた。