戦国時代に落城した地元城主をしのんで始まったとされる愛媛県四国中央市土居町の県無形民俗文化財「畑野の薦田踊り」が16日、地元の薦田神社で奉納された。地元住民らでつくる保存会が今年も8月上旬から練習を重ね、境内に歌と太鼓、かねの音が響き渡った。
 伝承によると、中尾城主の薦田備中守義定を慰霊しようと民衆らが踊りを始めたとされる。保存会は1970年に立ち上げ、毎年8月16日に奉納を続けている。
 境内のサクラの大木と巨石を中心に、そろいの法被を着た男児11人が太鼓やかねを鳴らしながら輪踊りし、その外では大人の男性17人が全12曲を歌った。休憩をはさみ約2時間、児童らは汗をにじませながら舞っていた。