29日に愛媛県宇和島市で開幕する宇和島伊達400年祭を前に、宇和島城の城山郷土館が27日、リニューアルオープンした。記念式典が同館であり、市関係者や城山の保全整備を行うボランティア団体のメンバーら約50人が、新たな文化、観光振興拠点の誕生を祝った。
 同館は、1845年に宇和島藩の武器庫として三の丸に建てられたもので、1966年に宇和島伊達家が市に譲渡。67年に藩政時代の建築物として保存するため、現在地に移築され、農機具や民具を展示していた。
 リニューアル後は「うわじま伊達・偉人展」と称し、宇和島出身の偉人やゆかりの人物にスポットを当てた。8代藩主宗城や鉄道唱歌を作詞した大和田建樹、旧吉田町出身で「海運王」と呼ばれた山下亀三郎らを映像、パネル、関係資料を交えて紹介。数々の文豪に愛されたまちとして吉村昭らの作品などを並べた文学コーナーや子どもが楽しめるキッズコーナーも設けた。総事業費は約1千万円。