新年度を控え、伊予鉄道(愛媛県松山市)は27日、一足早い入社式を松山市湊町4丁目の本社で開き、新入社員19人が社会人としての一歩を踏み出した。今年は郊外電車に乗務する女性車掌4人を採用。女性ならではの視点でサービス向上を図る。
 同社によると、戦時中、国が車掌への男性就業を禁止した1943年から一時期、女性が車掌業務を担っていたが、少なくとも50年前からは女性車掌を採用していない。少子化が進む中、男性だけでは若手社員の確保が将来的に難しくなると予想されるため、女性の採用を決めた。
 式には役職員約30人も出席し、佐伯要社長は「女性のあこがれの職業と言われるよう頑張ってほしい」と激励。新入社員を代表し、車掌となる大西史奈さん(18)は「安全を最優先し『地域とともに歩み、ともに発展する』という社会的使命を心に念じていきたい」と抱負を述べた。