愛媛県の宇和島市議会は24日の3月定例会本会議で、市立小中学校全児童生徒の給食費を4月から無料にするため2017年度一般会計当初予算案に盛り込まれた1億8100万円について審議。1億円を予備費に移行する修正案を自民議員会の16人が提出し、賛成多数で可決した。無料化の4月実施は現状で見送りとなり、石橋寛久市長は「大変残念な結果」としている。
 本会議では教育環境委員会の福島朗伯委員長が「協議の結果、反対多数で否決した」と報告した。その後一時休憩し、既に実施している1食当たり100円の助成分を除いた1億円を予備費に移行する修正案を自民議員会の議員が提出。小清水千明氏(自民議員会)が提案理由を説明し、将来の財源確保が不透明▽幅広い要望の中から子育て支援策の優先順位を決める議論の必要性▽市長の協議不足から見える議会軽視の姿勢への批判―などを挙げた。
 討論では、5人のうち3人が修正案に賛成の立場で登壇。修正案について、議長を除く25人で採決し、賛成18、反対7で可決された。