宇宙に県産かんきつ 「こうのとり」搭載
宇宙飛行士へ食料や実験装置などを届けるため8月19日に打ち上げられ、24日に国際宇宙ステーションに到着した国産の無人補給機「こうのとり」5号機に、愛媛産かんきつの河内晩かんと清見が積み込まれていた。ステーションに滞在中の油井亀美也さんは自身のツイッターで「果物は本当にうれしかった」と喜びをつづっている。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)によると、こうのとりで国産の生鮮食品を輸送するのは初めて。補給機で運ぶもののうち、実験装置などは打ち上げ4カ月前に搭載するが、生鮮食品は直前に載せる必要がある。愛媛産かんきつ2種は10日に種子島宇宙センター(鹿児島県)へ届き、チリ産レモンも含め計20個を積み込んだ。
かんきつ提供に協力した県営業本部によると、今回ステーションに届けられた河内晩かんの旬は4~7月だが、清見は3~5月と季節外れ。そこで県みかん研究所(宇和島市)が開発した長期貯蔵技術で低温保存していた清見を提供したという。
県営業本部は「愛媛産かんきつが選ばれ、大変光栄でありがたい。油井さんをはじめ宇宙飛行士のみなさんに愛媛のかんきつのおいしさを体感してもらい、世界へ広めてくれれば」としている。