平和を考える 安斎名誉教授が講演会・松山
憲法9条と平和を考える講演会が19日、愛媛県松山市市坪西町の県武道館であった。立命館大の安斎育郎名誉教授(放射線防護学)が「平和とは直接的、構造的、文化的暴力がない状態。戦争を追体験する企画などを通じ、平和を紡ぎ出す方法を考えてほしい」と訴えた。
安斎氏は、各国の平和な国をランク付けした2014年の「世界平和度指数」で日本が8位だったと紹介。「自衛隊を他国の戦争に派遣しないとしている憲法9条により、日本は平和な国だと世界で評価されている」と分析した。
安全保障関連法が19日未明に成立したことを受け、今後憲法改正への大激論が始まると推測した上で「安保法が成立しても憲法そのものは一言一句変わっていない。1947年の憲法施行から戦争に関わりを持たないできた国の方向は簡単には変えられない」と強調した。