悲劇忘れない 東予丸沈没70年で献花
400人以上が死亡・行方不明となった愛媛県内海難史上最大の事故「第十東予丸沈没事故」から6日で70年を迎えるのを前に、現場近くの今治市伯方島沖などで3日、70周忌慰霊祭があった。遺族や、救助された乗客らの介抱に当たった伯方島の住民など約60人が犠牲者の霊を慰め、事故の悲惨さを伝えていくことを誓った。
第十東予丸(162トン、定員209人)は1945年11月6日午前7時15分ごろ、今治に向け広島県尾道港を出港。定員を大きく上回る復員兵など500人以上を乗せていた。午前9時半ごろ、伯方島の東側にある六ツ瀬付近で転覆した。
慰霊祭は、今治市伯方町木浦にある禅興寺の阿部信宏住職(41)が2010、14年に続き開いた。遺族らは寺の墓地にある慰霊碑を参拝した。