愛媛県愛南町の産官学が協力し御荘湾で試験養殖をしているサツキマスの初出荷に向けた水揚げが20日、始まった。いけす放流時に100グラム前後だった稚魚は4カ月を経て700~800グラムに成長。4月末までに約2千匹を東京や関西の市場や町内の飲食店に出荷する。
 サツキマスは川魚のアマゴのうち海に下って成長するものの名称。試験養殖は2014年度から、愛南漁協青年漁業者連絡協議会と、愛媛大南予水産研究センター、町、障害者就労支援のNPO法人の町内4組織が取り組んできた。
 15年12月、町内で育てた稚魚約3千匹を海のいけすに放流し養殖していた。20日は同町中浦地区にあるいけすから200匹を水揚げした。関係者によると、サツキマスはくせのない脂身で、甘みのある味わいと口の中でとけるような食感が特徴という。