愛媛大生が工場見学 地域と産業、特色学ぶ
県内主要産業と地域の結びつきを学ぼうと、愛媛大社会共創学部産業イノベーション学科の学生が23日、東中予のものづくり企業3社を訪問し、歴史や風土に根差した企業経営のあり方を探った。
地域の課題を解決できる人材育成を目指して今年4月に新設された社会共創学部の集中講義の一環で、イノベーション学科の1年生全27人が参加。学生は事前に行った企業研究に基づいた質問や工場見学を通して、企業の特徴を調査した。
農業設備システムのシブヤ精機(松山市)では、糖度や大きさに応じて果物や野菜を仕分ける選別機について聞き取り。担当者は「愛媛という土地柄もあり、ミカンの選別機から始まった」と開発経緯を説明し「生ものを扱うので、旬の時期は機械が止まらないようメンテナンスに気をつけている」などと語った。
同社の本社と工場が同じ建物内にある点に興味を持った学生(18)は「機械設計などを担当する技術者の職場環境に配慮していることが分かった。数社訪ねることで、各社の工夫の違いが見えてくる」と話していた。
学生らは南予の水産業や東予の紙産業企業も現地視察する予定にしている。