愛媛県宇和島市戸島のブリ生産者ナンバーワンを決める「戸島ぶりコンテスト」が10日、同市中央町2丁目の南予文化会館産業振興センターであった。全国の一流料理人や市場関係者らが味や見た目を審査し、総合優勝に森岡庄一さん(47)が輝いた。
 コンテストは、戸島産ブリの魅力を全国に発信し、魚価低迷や後継不足などの課題を抱える地元養殖業界を活性化させようと、島のNPO法人「元気島プロジェクト」と戸島魚類養殖協議会が主催。ふるさと納税を積み立てた市の「ふるさとうわじま応援基金」を活用して初めて開いた。
 島内予選を勝ち抜いた生産者9人が出品し、見た目の美しさを評価する「姿部門」と刺し身のうまさを比べる「味部門」で競った。審査は地元郷土料理店に加え、料理店格付け本「ミシュランガイド」で星を持つ東京や関西の名店の料理長ら16人が担当。真剣な表情で一点ずつ吟味し、じっくりと時間をかけて採点していった。会場では試食用のブリが振る舞われ、一般来場者らも食べ比べを楽しんでいた。