1枚の紙で折ったたくさんの鶴で「島四国八十八カ所」を表現した作品展が、愛媛県四国中央市川之江町の紙のまち資料館で開かれている。折り紙作家星加清さん(67)=新居浜市=が制作した独創的で情緒豊かな作品約200点が訪れた人の心を和ませている。9月4日まで。
 県生涯学習推進講師も務める星加さんが、約10年前に始めた大島(今治市)の島四国八十八カ所巡りに着想を得て作った。紙に切り込みを入れるなどして折り、複数の鶴を立体的に浮かび上がらせている。
 2羽が連なる「同行二人」から、大量の折り鶴と亀で表現した「結願(けちがん)飾り」まで、島四国ならではの景色や各札所の由緒にちなんだ88点が展示のメイン。色とりどりの千代紙や光沢紙などで、穏やかな瀬戸内海や来島海峡の潮流、遍路道、仏教の法具などを表現している。