故・一色俊作監督の追悼試合開催 13日・大洲 愛媛高校野球の名将
高校野球で春夏計4度甲子園に導き、全国制覇や準優勝の実績を持つ故一色俊作監督をしのぶ追悼交歓試合が13日、大洲総合運動公園野球場で初めて開催される。かつてさい配を振るった松山商、新田、帝京第五の3校の現役選手が試合をするほか、当時のOBらが大勢集まり、愛媛の高校野球界に大きな影響を与えた恩師に思いをはせる。
一色さんは松山商の監督だった1969年夏の甲子園決勝で、三沢(青森)を引き分け再試合の末に下して優勝。85年からは新田で指導し、90年春の選抜大会は初出場で準優勝を果たし「ミラクル新田」旋風を巻き起こした。帝京第五では2度にわたって計13年間監督を務め、99年に引退した。
追悼試合は、2013年4月に75歳で亡くなった一色さんの葬儀の際に話が持ち上がり、松山商時代の教え子にあたる帝京第五の谷本勝幸校長の企画で実現することになった。谷本校長は「これまでタイミングを逸していたが、人生の歩み方を教えてくれた『おやじ』にみなさんと思いをはせたい」と語る。
新田で2年生の夏まで一色さんの指導を受け、現在は母校で監督を務める岡田茂雄さん(40)は「ものすごく勝利に対する執念を持った方」と話す。「監督がノックバットを持った時の一球一球の緊張感は、それはもうすさまじかった」と回想。「新田で築かれた功績は大きく、それをさらに進化させようと今、指導に当たっている。プレー以外も含めて、表現できれば」と試合への意気込みを示した。
当日は午前9時からセレモニーを行い、3校による追悼試合をする。