四国各地の遍路道に点々と設置された赤い遍路マークと道しるべ。「へんろみち保存協力会」の故宮崎建樹さん=愛媛県松山市、2010年に75歳で死去=が「お遍路さんが迷うことがないように」と設置し、数は約2000に上る。その遺志を引き継ぎ、一般社団法人として会を継承することになり、このほど松山市で設立総会を開いた。
 宮崎さんは1987年、遍路道の整備・保存を目的に会を設立した。多くの有志の協力を得て、道しるべのほか、遍路石100基を建立。昔の遍路コースの調査や復元にも取り組み、90年には歩き遍路向けのガイドブック「四国遍路ひとり歩き同行二人」を刊行した。これまでに11版を重ね、お遍路さんの「バイブル」となっている。