昨年12月に発生した新潟県糸魚川市の大火の調査報告会が20日、松山市文京町の愛媛大であった。愛媛大大学院理工学研究科の森伸一郎准教授が「飛び火による延焼が大火につながった。同時に複数箇所で燃えている状況は地震による火災と同じ」とし、建物の耐火性能向上の重要性を訴えた。
 糸魚川市の大火は12月22日に発生し、森氏は24、25の両日、現地で被害状況を調査した。
 森氏は「建物が隙間なく隣接する密集市街地で消火活動が困難だった。強い風が絶え間なく吹き、延焼を促した」などと説明。写真を紹介し「(屋根や壁、窓などの)防火性が高い家屋は焼損地域の中でも焼け残った」と述べ、行政による防火改修の後押しも必要ではないかと投げ掛けた。