日韓国交正常化50周年・終戦70周年記念ミュージカル「ジュリアおたあ」(坊っちゃん劇場、わらび座主催)が12月1日午後6時半から、愛媛県松山市堀之内の市民会館で上演される。主演女優の椿千代さんが26日、松山市大手町1丁目の愛媛新聞社を訪れ、作品への思いを語った。
 豊臣秀吉による朝鮮出兵で親と故郷を失い、キリシタン大名・小西行長の養女として日本で育てられた朝鮮人女性「おたあ」の生涯を描いた物語。椿さんは、悲しい過去を抱えながらも献身的に生きたおたあを演じる。
 せりふや舞踊などには韓国の要素が盛り込まれており、椿さんは「(政治的に)難しい問題はあるが、文化芸術でつながっていきたい」と強調。朝鮮から持ってきた種が日本で花を咲かせるシーンを挙げ、「苦難があってもしっかりと大地に根付く花のように、人間も強く生きていこうというメッセージが込められている」と説明した。
 松山公演の入場料は一般4500円、大学生以下3000円。当日はいずれも500円増し。問い合わせは坊っちゃん劇場=電話089(955)1174。