四国霊場57番札所栄福寺(愛媛県今治市玉川町八幡)の白川密成住職(38)が自らの体験をつづったエッセーを映画化した「ボクは坊さん。」(真壁幸紀監督)が完成し19日、ロケ地の高野山にある高野山大学(和歌山県高野町)で特別先行試写会があった。白川さんは、トークショーに出演し作品に寄せる思いを語った。
 地元や大学関係者ら大勢の観客を前に白川さんは「自分の人生が映画になったということより、自分の感情が映像を通して届けられたと思う。『生きてるっていいよね』『生と死って分かれてないよね』なんてことが伝わればいいな」と話した。
 作品は、突然の祖父の死をきっかけに24歳で住職になった白方光円が、泣いたり笑ったり悩んだり試行錯誤を繰り返しながら少しずつ成長していくストーリー。幼なじみや悪友たち、檀家(だんか)の長老らとの深いふれ合いを通して「人が生きている時間とは何か」を問いかけ、メリハリの利いたエンターテインメント作品に仕上がっている。