夕日の名所で知られる愛媛県伊予市双海町大久保のJR下灘駅で、来訪者ら計約4000人がメッセージを書いていた落書き帳の原本や複製本計11冊が6月上旬になくなっていたことが17日、分かった。住民らは持ち去られたとみており「書き込んだみんなの気持ちが詰まっている。早く返して」と心を痛めている。
 落書き帳は、2010年に地元の日喰(ひじき)老人クラブが、小さな幸せを見つけたときの笑い声にちなんで「ウッフッフ」と名付けて設置。無人駅舎内のラックや棚に落書き帳や複製を置いて、来訪者が感想や氏名などを記入しており、自由に閲覧できるようになっていた。
 老人クラブ下灘駅観光スポットづくり担当西下芳雄さん(85)らによると、訪れた男性から6月1日に「午後4時半ごろにノートを見たが、午後5時ごろになくなっていた」と電話があり、後日近くの駐在所に届け出た。