任期満了に伴う愛媛県の東温市長選挙が23日、投開票された。新人で前副市長の加藤章氏(68)=無所属、同市樋口=が7326票を獲得し、4選を目指した現職の高須賀功氏(74)=無所属、同市志津川=、新人の元市議佐伯正夫氏(73)=無所属、同市見奈良=を振り切り、初当選を果たした。
 2004年9月の重信、川内両町合併以降初めての選挙戦。3回連続無投票当選の現職に対し、多選批判や新しい風を求める市民の声を受けた新人2人が挑んだ。投票率は65.26%。市議選のみだった前回12年を1.11ポイント上回った。
 8月に正式に出馬表明した加藤氏は、知名度、組織力ともに勝る2氏に出遅れる形となったが、40年間の行政職員経験を糧に地道なあいさつ回りや演説会を重ね支持を拡大。行政懇談会や世代別ミーティングの開催を公約に掲げ、現職への批判票や浮動票を取り込んだ。
 当日有権者数は2万8065人(男1万3133人、女1万4932人)。投票総数は1万8315票で、有効1万8073票、無効242票。