全国から俳句愛好家が集う「第51回子規顕彰全国俳句大会」(松山市教委主催)が22日、愛媛県松山市道後公園の市立子規記念博物館であった。約400人が、事前に集まった句の講評や講演を通して俳句への理解を深めた。
 日本伝統俳句協会会長で俳誌「ホトトギス」名誉主宰の稲畑汀子さんら選者5人が、寄せられた8008句から、それぞれ特選5句、入選40句を選び、作者を表彰した。
 講評で稲畑さんは「心に湧き上がる感情を見逃さないことが大切。自分の表現で作ることが、素晴らしい俳句の基本」と話した。
 2年前に亡くなった夫を思い詠んだ「あまりにも軽ろき苧殻(おがら)を焚(た)きにけり」が稲畑さんの特選に選ばれた両村ゆきゑさん(77)=東温市志津川=は「選ばれるとは夢にも思っておらず、涙が出た。これからも心情句を詠み続けたい」と喜びを語った。
 俳誌「汀(みぎわ)」を主宰する井上弘美さんの記念講演と、当日句の披講もあった。