日露戦争(1904~05年)で捕虜となったロシア兵が収容された「松山俘虜(ふりょ)収容所」に関する出来事をまとめた年表を、愛媛県松山市堀江町の松尾忠博さん(91)が県立図書館(同市堀之内)に寄贈した。「30年の調査の成果を多くの人に詳しく知ってもらいたい」と話している。
 年表は、2009年5月までにまとめた「松山俘虜収容所の時系列的研究ノート」で約400ページにわたる。捕虜の到着や丸亀、大阪など県外収容所への転送、収容状況のほか、帰国が果たせずに亡くなったロシア兵の死因や同市御幸1丁目のロシア兵墓地での墓標の位置などの解説も加えた。08年に完了したロシア兵墓地改修工事で墓標の位置が変わったものを修正した「露国俘虜病没者詳細」も併せて寄贈している。