愛媛県内屈指の柿産地であるJA愛媛たいき管内の大洲市と内子町で生産を強化しようと県は26日、内子町内子の同JA内子支所で、産地力強化検討会の初会合を開いた。2年間で新技術を確立し、出荷時期の集中解消や高品質化を図る方針。
 2013年の両市町の合計生産量は県全体の約4割にあたる2337トン、栽培面積は計258ヘクタールと約5割を占める。主要品種の「刀根早生(とねわせ)」と「富有(ふゆう)」の出荷時期が10月と11月に集中するため、単価安を招く点が課題だった。
 県は新規事業として、内子町内の農家3戸で新技術「環状剥皮(かんじょうはくひ)処理」を試行し、結果を検証する。県によると、木の枝の表皮を一部はぐことで、根や幹にいく養分を果実に流れやすくする技術で、実の太りを良くし出荷時期を早めることができる。県内ではあまり普及していない。