渡り鳥のように長距離を移動するチョウ「アサギマダラ」のマーキング体験が14日、愛媛県宇和島市高串の高光小学校であり、6年生12人が羽に日付や場所をしるした。
 アサギマダラはステンドグラスのように透き通るあさぎ色の模様を持ち、羽を広げると約10センチにもなる。春は台湾や南西諸島から北上し日本列島を縦断、秋になると南下する。
 高光地区で目撃情報があり、地域の自然に関心を持ち大切に守る心を養おうと、理科の一環で初めて実施。3月には、アサギマダラの好物とされる草花のフジバカマを校内に植えた。9日には2匹が訪れ児童数人で特徴を観察したという。
 14日は飛来が確認されなかったため、趣味でアサギマダラについて調べている宇和島人権擁護委員協議会会長の久保政文さん(60)=宇和島市光満=が自宅近くで捕獲した4匹にマーキングした。油性ペンを握った児童は、羽を傷めないよう慎重に記入。行く先々で見つけられることを願いながら、優しく空に放った。
 藤原みちるさん(12)は「初めて見て触ったがとてもきれい。結構な距離を飛ぶ珍しいチョウなので、みんなにもっと知ってほしい」と話した。
 同校では今後も飛来を確認でき次第、マーキングをする予定。