源流魅力、まちづくりに 松野でサミット
全国各地の源流域にある関係者らが集い、源流が持つ役割や魅力などを考える第7回全国源流サミットが30日、愛媛県松野町延野々の松野中学校で開かれた。県内外の自治体関係者や松野町民ら約350人が、講演やパネルディスカッションを通し、自然との共生やまちづくりを考えた。
24市町村でつくる「全国源流の郷協議会」などが2010年から加盟する各自治体を会場に毎年開いており、愛媛では初開催。東北芸術工科大教授のコミュニティデザイナー山崎亮氏(42)が「コミュニティデザインについて~人と人とのつながりを軸とした地域づくり」と題して講演した。
地域のまちづくりにも精通する山崎氏は自身も関わった島根県海士町での経験を報告。地元住民やIターン、Uターン者が混在していた町に一体感を生み出すために尽力した事柄などを挙げ「住民の心が一つになるには多数決ではなく、しっかりと議論を尽くした上での熟議が必要」と話し合いの場やあり方などを提案した。
地域創生に関し「(地域が)時代に翻弄(ほんろう)されたのでは、被害者はそこに残ろうとした若者になる」と警鐘を鳴らし、住民を含め地域が高い自立意識を持つことが源流域のまちづくりに必要と訴えた。