愛媛県西条市丹原地区で6日、集落跡や鉱山跡を巡る「神秘のシダ・コケ・ミステリーエコツアー」があり、市民ら17人が山歩きを楽しみながら県レッドデータブック(RDB)絶滅危惧1類のイワマセンボンゴケなどを観察した。
 生物多様性と人の暮らしの結びつきを具体的に見てもらおうと、県内外の環境保護活動家約20人でつくる「NPO森からつづく道」(松山市)が5日、市内で開いた「第5回四国生物多様性会議in西条」の関連イベントとして初めて企画した。
 一行はNPO副代表の小沢潤さん(58)の案内で、千原鉱山跡を散策。国道11号から急斜面を下り、中山川の川床に到着すると、積み上げられた「ずり」(鉱山から出る価値の低い石)に群生する鮮やかな緑色のイワマセンボンゴケや、チャツボミゴケ(県RDB絶滅危惧1類)などを観察した。
 西条市丹原町鞍瀬の饒藪(ぬたやぶ)集落跡も訪れ、オシダ科のメヤブソテツ(県RDB準絶滅危惧)や、葉がハート形に似たハコネシダなどを観察した。