食用菜の花の収穫が愛媛県の鬼北、松野両町で最盛期を迎えている。生産者は春の訪れを感じながら、青々とした畑で刈り取り作業に精を出している。
 花が咲く前のつぼみや葉、茎を、おひたしや天ぷらにし、ほろ苦い味が特徴。JAえひめ南によると、温暖で生育に適している高知県の四万十川流域で盛んに栽培され、愛媛県には1990年代に米の裏作として導入されたという。現在、鬼北、松野両町で農家16軒が栽培している。
 松野町蕨生の藤井希一さん(74)は天候に恵まれた2日、約10アールの農地で丁寧に茎から切り取り約20キロを収穫。妻の多美子さん(74)と協力して包丁で8センチにそろえ、次々とパックに詰めていった。