県内農作物、鳥獣被害3億8635万円 15年度
愛媛県鳥獣害防止対策推進会議が8日、県庁であり、2015年度に県内で確認したイノシシやシカなどによる農作物の被害総額が、14年度を475万円上回る3億8635万円だったと報告された。2年連続の増加。
事務局の県担い手・農地保全対策室によると、被害額の約6割が南予に集中した。農作物別では果樹が約7割を占めた。
鳥獣別では、イノシシが最も多く2億2936万円。14年度より971万円増えたが「柵の設置などで、被害は一定程度抑えられている」(事務局)という。かんきつやビワなどの果実を樹上で食べるハクビシンの被害が県内全域で増え、被害額は14年度比5割増の2269万円だった。
一方、ヒヨドリやカラスなど鳥類による被害は14年度を1506万円下回った。事務局は「寒波によるかんきつ類の早期収穫や作柄不良などが影響したと考えられる」としている。