2015年7~12月に国際宇宙ステーション(ISS)に滞在した宇宙航空研究開発機構(JAXA)の宇宙飛行士・油井亀美也さん(46)のミッション報告会が21日、愛媛県八幡浜市沖新田の道の駅「八幡浜みなっと」緑地公園であった。油井さんは142日間の活動を紹介し「宇宙を身近に感じてもらえればうれしい」と述べ、子どもたちには「自分の夢を持ち、周りの人の支えを受けて実現させてほしい」とエールを送った。
 報告会は、県みかん研究所(宇和島市)の長期貯蔵技術で低温保存した「清見」と「河内晩かん」が15年8月、日本の無人補給機「こうのとり」に積み込まれISSに届いたことが縁で開催。
 青い飛行服姿で登場した油井さんは、ISSでの任務や宇宙生活の様子を映像を交えて報告。最重要任務だった「こうのとり」をロボットアームでつかんだことに「当時ISSでは物資が不足気味で、プレッシャーもあった。無事キャッチしほっとした」と話した。物資の中にあった県産かんきつにも触れ、「宇宙食はレトルトが多く、新鮮なかんきつはサプライズだった。香りと甘さに仲間全員の士気が上がり、その後の仕事もはかどった」と裏話を披露。「愛媛の皆さんにミッションを支えてもらい、感謝の気持ちでいっぱい」と語った。