県立専門校、15年度就職率84% 過去10年で最高
愛媛県は31日までに、県立高等技術専門校4校(新居浜、今治、松山、宇和島)の公共職業訓練生の2015年度就職率が過去10年間で最高の84.0%(前年度比5.8ポイント増)だったと発表した。一方、障害者訓練生の就職率は7.8ポイント減の66.7%だった。
公共職業訓練は地域のものづくり産業の人材を各校で育成する施設内訓練と、民間機関での委託訓練があり、7年連続で前年度実績を上回った。県労政雇用課は「雇用情勢の改善や企業の人手不足により、離転職者の採用が進んだ」と15年度の状況を分析。企業の評価が高い資格を取得できるよう訓練内容を改善したことも就職率上昇の一因に挙げた。
障害者訓練は、障害に応じて販売実務や事務などの訓練を実施。委託した民間機関で文書作成などを学ぶ「知識・技能習得科」の就職率が12.4ポイント減の19.4%と低迷した。同課は「障害者訓練は、訓練生の障害特性などで就職率の振れ幅が大きい。基礎的な知識を学ぶコースでは就職に結びつきにくい面もある」と就職率の低下を分析している。