未来志向のイラストで知られ、エッセイストとしても活躍した愛媛県新居浜市出身のイラストレーター真鍋博さん(1932~2000年)の著書や作品を集めた企画展「本から見る真鍋博 著書と装丁」が同市北新町の別子銅山記念図書館で開かれており、装丁本やイラスト、自筆賀状など約150点を展示している。31日まで。
 真鍋さんは旧別子山村生まれ。挿絵や装丁を数多く手掛け、大阪万博やつくば科学博などにも参画。文明批評的エッセーといった著書も多いほか、アニメーターなど多方面で活躍した。
 今展は18日に開館した市総合文化施設「あかがねミュージアム」が真鍋さんの作品を新たに収集したのに合わせ図書館が企画した。
 館内にはアガサ・クリスティーや星新一、筒井康隆など、有名作家の表紙を飾った文庫本100冊以上を集めたほか、新居浜市の長期総合計画や、別子銅山開坑300年記念特集号の市政だよりの表紙を飾ったイラスト、図書館のマスコット「としょくん」の原画などが並ぶ。近未来の都市像と自然が融和したカラフルで夢あふれる構図が印象的だ。