砥部焼と菊間瓦の産地活性化を目指し、愛媛県窯業技術センター(県砥部町)の在り方を協議してきた検討委員会(会長・神野一仁県経済労働部長)の最終会合が25日、県庁であった。老朽化したセンターを移転新設し、中核的試験研究機関として研究開発・評価分析機能の強化を求める報告書をまとめた。
 検討委は業界の若手や商工団体、学識経験者ら13人で組織し、昨年6月から協議。2016年度以降、県は報告を基に具体的な整備方法を検討する。
 報告書では、県内窯業の課題に原料調達や品質の安定化、若手職人の育成などを挙げ、産地が一体となった新技術・新商品の研究開発推進をはじめ、試験分析の充実、技術支援強化を提言した。1962年建設のセンターについては、技術相談室や作業室などが不十分だが、現在地での施設拡張は極めて困難と判断。より多くの窯業関係者が利用しやすい立地環境への移転が望ましいとした。