愛媛県の愛南町と宇和島市、高知県宿毛市にまたがる篠山(1065メートル)に自生するアケボノツツジの保全策を協議する環境省の検討会の最終会合が9日、愛南町であり、母樹や若い芽を保護するため山頂付近の一部区域の立ち入り禁止などを含む保全管理方針書を決定した。対策は関係市町などでつくる篠山観光開発協議会が4月から実施する。
 方針書によると、立ち入り禁止は山頂から南西の尾根沿いの「入らずの森」約1ヘクタールが対象で、少なくとも5年は継続。毎年9月にアケボノツツジのモニタリングを行い生育状況を見ながら解除時期を判断する。登山道から花の観賞は可能。
 保全対策では、稚樹をシカの食害から守るための防護ネット設置や、発芽を妨げている可能性があるミヤコザサを試験的に刈り取り、生育経過を確認することも盛り込んだ。