愛媛大構内の文京遺跡で見つかった約2000年前の絵画土器を紹介する調査成果速報展「絵画土器が語る弥生人の心象風景」が29日、松山市文京町の愛媛大ミュージアムで始まった。
 文京遺跡は西日本屈指の弥生集落として知られ、これまでに16点以上の絵画土器が見つかっている。愛媛大埋蔵文化財調査室の柴田昌児准教授によると、絵画土器が集中して出土するのは「拠点集落」と呼ばれる一定地域の中でも特に大きな弥生時代の集落が多いという。
 初公開を含む絵画土器12点を展示。12次調査(1994年)で見つかった土器片には、弓形の2本の直線で船体を表現、その上に8本の短い直線を引き船に乗る人を描いたと見られる。さらに船の絵に覆いかぶさるようにさまざまな線が描かれている。
 速報展は9月5日まで(火曜休館)。無料。