愛媛県の中村時広知事は22日、自民党本部で安倍晋三首相(党総裁)と面会した。中村知事は面会後、前回2012年衆院選の県内一部選挙区で日本維新の会候補を推したことに絡み「知事として基本スタンスは県民党、選挙ではお世話になった人に恩を返すと説明した」とした上で「政権と対峙(たいじ)するとか、反自民党・反公明党でやったつもりはないと伝えた」と話した。
 一方、自民党の県選出国会議員団は今回の面会を衆院選の「けじめ」と位置付けていた。面会後、塩崎恭久自民県連会長(衆院愛媛1区)は「県民の利益のために自公政権と連携するよう知事に言ってきた」と説明。「けじめがついたかどうかは国会議員がそれぞれの受け止めをしたのではないか」と話した。
 ただ、中村知事は「けじめというのが分からない。政党に属するのと、首長を県民党でやるのとで感覚の違いはあると思う」とし、認識の差が浮かび上がる形になった。