4月から始まった国の子ども・子育て支援新制度で新設された「子育て支援員」の研修(県主催)が1日、愛媛県松山市桑原3丁目の松山東雲女子大・短大で始まった。子どもへの関心や育児経験を地域で生かそうと意気込む100人(うち男性3人)が基本研修に参加し、子どもの発達や子育て家庭の現状を学んだ。
 子育て支援員の研修制度は全国共通で、保育の基礎や支援の意義を理解する基本研修(8時間)と、支援分野に応じた専門研修がある。修了者は放課後児童クラブ、小規模保育、ファミリー・サポート・センターなどさまざまな事業の担い手となる。
 1日の研修科目のうち「保育の原理」では、同大講師の直井玲子さんが「質のいい遊びは学びに確実につながる。安心して夢中で遊べる環境をつくって」と強調。重大な事故の背景には、29件の軽微な事故と300件の「ヒヤリ」とする事案が起きているという「ハインリッヒの法則」を説明し、「『危ないかも』という直感を曖昧にせず、他の保育者や保護者と連携した安全管理が重要」と呼び掛けた。