「今治市の戦災を記録する会」(新居田大作会長)は、8月6日に愛媛県今治市別宮町3丁目の四国霊場55番札所南光坊で開かれる今治空襲犠牲者の追悼式典で、空襲の直前と直後の市街地の状況や、被害を増大させた破砕集束弾など市民の目に触れる機会の少なかった写真を展示する。新居田会長(80)は「惨禍を目に焼き付け、平和の大切さを考えてほしい」と願っている。
 今治空襲は1945年4月26日朝、5月8日朝、8月5日深夜~6日未明に行われた。1、2回目は一般目的用爆弾、3回目は焼夷(しょうい)弾攻撃で、死者575人以上を出し市街地の約76%が灰じんに帰した。
 記録する会は戦後70年の節目に当たり、空襲の悲惨さを後世に語り継ごうと写真展を企画。長年交流のある「空襲・戦災を記録する会全国連絡会議」の工藤洋三事務局長(65)=山口県周南市=から、米国立公文書館でこれまでに発見した米軍の資料写真約50点を借り受けた。
 記録する会は空襲や戦災体験の寄稿を呼び掛けている。8月末締め切り。問い合わせは新居田会長=電話0898(23)6390。